ナカイローズファームは、食用バラの栽培、加工、流通販売まで行う6次産業の会社です。国内で唯一、食用バラの育て方を学べる学校です。

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おさえておきたい!薔薇の基本用語

 

目次

 

 

育てやすさによる薔薇の分類

大苗

おおなえ

大苗とは、薔薇を生産してから12ヶ月以上経った薔薇の苗。株が充実しており、初心者の方でも育てやすい。大苗は、薔薇の休眠期に販売されます。

新苗

しんなえ

新苗とは、薔薇を生産してから3ヶ月~6ヶ月くらい経った薔薇の苗。ある程度、薔薇のそだてかたについて勉強をしてから購入すれば、初心者の方でも育てることができます。

つぼみがついていても、咲かせずに、株を充実させたほうが耐病性が高まります。

新苗を育てることは、赤ちゃんを育てるのと同じで、日々の成長を存分に目の当たりにすることができます。

尺苗

しゃくなえ

尺苗とは、アーチがフェンスに誘引できる長さに枝が伸びるまで生産者が管理したツル薔薇。尺苗ではない苗は、枝が短いため、アーチやフェンスへの誘引は枝が伸びるのまで時間がかかる。

裸苗

はだかなえ

裸苗とは、大苗の土を落として根がむき出しの状態の薔薇の苗。根の張りや、根に病気がないか、また土とともに病害虫がついてこないメリットがありますが、土と鉢を準備しておく必要があることと、入手してすぐに土に植える必要があります。一度、根が乾くと、そのあと水を与えても、根が吸い上げることができずに、枯れてしまいます。

 

生産方法による薔薇の分類

接ぎ木苗

つぎきなえ

接ぎ木苗とは、台木(だいぎ)に、咲かせたい品種の薔薇の芽を接合した苗をいいます。台木は、接ぎ木したあと健全に生育するように、耐病性が高く、土壌を選ばずに育ちやすいノイバラ(ロサ・ムルティフローラ)が使われることが多いです。接ぎ木で増やすことが許されている薔薇の品種は、法律で定められています。増やしてはいけない薔薇を増やした場合には罰金が科せられます。

挿し木苗

さしきなえ

挿し木苗とは、薔薇の茎から同じ品種の薔薇を増やす方法。元の薔薇のクローンが増やせるのが特徴。挿し木で増やせる薔薇の品種は、法律で定められています。増やしてはいけない薔薇を挿し木で増やした場合には罰金が科せられます。

切り接ぎ

きりつぎ

切り継ぎとは、台木に切れ込みを入れ、切れ込みの下に、咲かせたい品種の薔薇をそわせて、切れ込みとそわせた薔薇を接ぎ木テープで密着させ、接合させる増殖方法。

 

系統(歴史)による薔薇の分類

オールドローズ1867年以前に育てられていた薔薇を意味します。もともと野山に自生していた野生の薔薇をもとに、園芸家が品種改良を行い育種された品種のうち、1867年以前に作出されていた薔薇。オールドローズは、春に一度だけ咲く「一季咲き」がほとんどです。オールドローズには甘い香りがあります。
モダンローズ1867年、フランスの園芸家ジャン・バプティスト・ギョーが、春以外の季節にも咲く四季咲き性をもった「ラ・フランス」という品種を作出し、この薔薇以降にうまれた薔薇をモダンローズと呼びます。モダンローズは、「四季咲き性」を最も重視して 育種されたため、なかには 香りが弱いバラも生まれました。
イングリッシュローズ1969年、デビッド・オースチンが命名した薔薇のグループ名。デビットオースチンは、四季咲き性と豊かな香りを兼ね備えた薔薇の作出をめざしました。

 

香りの強さによる薔薇用語

強香

きょうこう

香りが強いバラ。

微香

びこう

香りが弱いバラ。

 

薔薇の香りの種類

ダマスク

「ロサ・ダマスケナ」という品種の薔薇のこと。「ダマスクローズ」という薔薇の品種は存在しない。ロサダマスケナの香りは、世界中で最もよく親しまれている。香水、化粧水などのコスメ・スキンケア製品だけでなく、ルームスプレーや芳香剤、洗濯洗剤などでもロサダマスケナの香りが用いられることが多い。市販されている薔薇の精油は、ロサダマスケナから水蒸気蒸留器をもちいた水蒸気蒸留法または溶剤抽出法で抽出されている。
ダマスクの香りのあるバラ苗一覧

ティーダマスクの香りのような「甘さ」はなく、すっきりと上品な香りの薔薇。

ティーの香りのある食用バラ苗一覧

ブルー

紫色~青みがかった薔薇のすべてがもつ香り。

ブルーの香りのある食用バラ苗一覧

フルーティー

りんご、あんず、パイナップル、ベリーなどフルーツの香りがあるバラ。
フルーティな香りがある食べられる薔薇の苗木

ミルラ

神秘的で、シルキーな香りがあるバラ。
ミルラの香りがある食べる薔薇の苗

 

生産地の違いによる薔薇の分類

輸入苗海外で、接ぎ木後数カ月間育てられてから日本に輸入された苗。台木には、栽培地の土壌に適した原種系の薔薇、ロサ・カニナやロサ・ラクサが使われる。
国産苗日本国内で、接ぎ木後、数か月間育てられた苗のこと。台木には、日本の土壌にあうノイバラ(ロサ・ムルティフローラ)が使われる。

 

薔薇の生態についての用語

休眠期 きゅうみんき休眠期とは、薔薇が葉を増やしたり大きさを大きくしたり根を伸ばしたりするなどの活動をとめている期間のこと。最低気温4℃以下、最高気温7℃以下の日が一定つづくと、薔薇は休眠期にはいる。(品種により若干異なる)
生育期 せいいくき薔薇が芽をのばして葉をつくり、葉で光合成をおこなうとともに、根を伸ばし、花芽をつくったり、咲いたりする期間のこと。

 

樹形による薔薇の分類

木立性 こだちせい薔薇がどのくらい直立して育つか、その性質のこと。
ブッシュローズもっとも直立してそだつ樹形の薔薇のこと。
シュラブローズブッシュローズの次に直立して育つ樹形をもつ薔薇のこと。
クライミングローズ別名ツルバラ 略称CL
ランブラーローズ支柱がないと空にむかって枝をのばすことができないほど、枝がしなやかな薔薇のこと。

 

そだてかたによる薔薇の分類

露地植え・地植え庭などの土に薔薇を植え育てるそだてかた。
鉢植え鉢で薔薇をそだてる方法
水耕栽培土をつかわずに、ロックウールなどで薔薇を育てる方法。

 

そのほかよくでてくる用語

品種薔薇の種類のこと。2万種類以上あるといわれているが、市場に流通しているのはそのうちの一部。
薔薇の苗のこと。
充実させる薔薇の枝の太さが太ること。
強健性病気や害虫による食害等に抵抗する力が高いこと。
薔薇を生産する薔薇の苗木を接ぎ木等で増やすこと。
根の張り薔薇の主根や細根の本数や太さのこと。

 

お手入れ用語

鉢増しいまより直径の大きな鉢に植え替えること。
鉢替えいまと直径が同じ鉢に植え替えること。
剪定薔薇の枝を切ること。
誘引薔薇の枝を支柱や構造物に紐などで結び、風や振動で揺れないように固定すること。
摘蕾蕾つぼみを除去すること。

 

薔薇の体の部位にまつわる用語

ベーサルシュート薔薇の根元から勢いよく伸びる新しい枝のこと。
サイドシュート

薔薇の枝から勢いよく伸びる新しい枝のこと。

 

薔薇の咲く回数にまつわる用語

一季咲き春(4~6月ごろ)だけ咲く薔薇のこと
四季咲き春、夏、秋に咲く薔薇のこと
繰り返し咲き四季咲きの薔薇には劣るものの、春・夏・秋にかけて、咲く薔薇のこと
返り咲き繰り返し咲きの薔薇には劣るものの、咲いた後剪定すると、春・夏・秋にかけて、咲く薔薇のこと
ローズヒップ薔薇が咲いた後、そのままにしておくと、できる実。

 

薔薇の肥料にまつわる用語

必須元素

バラの生育に不可欠で、欠乏すると生育が抑制されたり停止する、17種類の元素のこと。

必須多量元素

必須元素のうち、バラが必要とする元素のうち多量に必要な9種類の元素のこと。

 1 炭素(※)・・・すべての有機物を構成する元素

 2 水素(※)・・・すべての有機物を構成する元素

 3 酸素(※)・・・呼吸につかう元素

 4 窒素・・・・・・バラの生育に最も影響する元素。タンパク質をつくるのに必要。

 5 カリウム・・・・デンプンを蓄積させたり、ショ糖の転流を促進する。

 6 カルシウム・・・細胞膜の生成と強化に関与する元素

 7 マグネシウム・・葉緑素の構成要素。リン酸の吸収や移動に関与する元素

 8 リン・・・・・・バラの新しい細胞をつくる、根の伸長、開花、結実を促進する元素。生育初期に多く必要。-(マイナス)。カルシウムと結合するとバラに吸収されやすい。アルミニウムや鉄と結合するとバラに吸収されにくい。低温では吸収されにくい。

 9 硫黄・・・・・・タンパク質やアミノ酸などの構成元素

※炭素、水素、酸素は、大気や土壌から供給されるので、人間がバラに与える必要はない。

肥料の三要素

必須多量元素のうち、人間がバラに与えると生育に大きく影響を及ぼすもの。また、与えない場合、不足することが多いもの。

 1 窒素

 2 リン

 3 カリウム

必須微量要素

バラの生育には不可欠だが、必須多量元素9種類と異なり、ごく微量あればよいもの8種類。

 1 マンガン・・・葉緑素の生成、光合成、ビタミンCの合成

 2 ホウ素・・・・細胞壁生成、カルシウムの吸収や転流

 3 鉄・・・・・・葉緑素の生成

 4 銅・・・・・・光合成や呼吸

 5 亜鉛・・・・・植物ホルモン(オーキシン)の代謝、タンパク質の合成

 6 モリブデン・・酸化還元酵素を構成。根粒菌の窒素固定、硝酸還元

 7 塩素・・・・・酵素発生、デンプン・リグニン・セルロース合成

 8 ニッケル・・・尿素をアンモニアに分解する酵素(ウレアーゼ)を構成

 

薔薇がよくかかる病気の名前

黒点病

(黒星病)

薔薇の葉が、空気中にあるカビ菌に感染し、葉が黄色くなったり、黒い斑点ができ、やがて葉が落ちる病気。古い葉がかかりやすい。
うどんこ病空気中にあるカビ菌に感染してうどんの粉のような白い粉がついたようになる病気。新しい葉や、つぼみから感染し、重症化すると古い葉にも広がり、株全体が枯れてしまう。
根頭がんしゅ病 こんとうがんしゅびょう細菌(アグロバクテリウム)による病気。薔薇が根頭がんしゅ病にかかると、薔薇の根や株元にぶつぶつした固いこぶができ、薔薇の成長が阻害されます。根頭がんしゅ病が進行するとやがて薔薇は枯れてしまいます。根頭がんしゅ病にかかった薔薇を見つけたらすぐに抜き、まわりの薔薇に感染させないようゴミとして処分しましょう。
灰色かび病薔薇の葉が、空気中にあるカビ菌に感染することで、苗の生育が阻害され、重症化すると枯れてしまう病気。

 

薔薇の主な害虫のなまえ

ゾウムシ正式名「クロケシツブチョッキリ」
アブラムシ

体調1mm程度。羽のあるタイプとないタイプがいる。羽根つきのタイプが飛来して、羽根のない子供を産み、薔薇の樹液を吸う。また、病気のある植物の樹液を吸った後、健康な植物の樹液を吸うことで病気が拡がる。

アブラムシ対策に市販の農薬では「オルトラン」が使われます。オルトランの有効成分「アセフェート」はうぐいす・つぐみ・ひばりなどの方向感覚を狂わせたり、海に流れ込むと海洋汚染の原因になるといわれています。(ウィキペディアより)ナカイローズファームでは化学的に合成された農薬は一切使用せずに栽培しています。

チュウレンジハバチ

薔薇のやわらかい新枝に産卵し、孵化するとき新枝を切り開いて数百匹が生まれ、新しい葉を食害する。ハチ、とはいえ、人間を刺すことはない。
ハダニ葉の裏で繁殖し、葉の樹液を吸う。繁殖力が高く、葉はやがて光合成ができなくなり、薔薇の生育が阻害される。
コガネムシ幼虫は土のなかで越冬し、薔薇の根を食べ、薔薇の生育を阻害する。春になると幼虫は成虫となって土からでてきて、薔薇のつぼみや葉を食害する。
オンブバッタ大きいバッタが小さなバッタをおんぶすることからオンブバッタと呼ばれます。2匹は親子ではなく、大きいオスが小さなメスをおんぶします。葉やつぼみを食害します。
アオバハゴロモ枝や葉の樹液を吸います。幼虫と成虫が現れます。
ダンゴムシ根、新芽、葉を食害します。
カイガラムシ葉や枝の汁を吸います。薔薇が衰弱するとともに、カイガラムシの排泄物のせいで「すす病」が発生します。
夜盗虫 よとうむし(ヨトウガ)

ヨトウムシはヨトウガの幼虫のこと。幼虫は昼間は土の中に隠れていて、夜になると現れて薔薇の葉・花びら・つぼみを食害します。蛹(さなぎ)の状態で越冬し、春のなると成虫になり、交尾、薔薇の葉の裏面に数十~数百の卵を産卵します。卵から孵化するとすぐに薔薇の食害をはじめます。

ヨトウムシ対策に市販の農薬では「オルトラン」が使われます。オルトランの有効成分「アセフェート」はうぐいす・つぐみ・ひばりなどの方向感覚を狂わせたり、海に流れ込むと海洋汚染の原因になるといわれています。(ウィキペディアより)ナカイローズファームでは植物由来成分100%のマグミールを使用して防除しています。

イラガ葉を食害します。毛には毒があるので、素手で触らないように注意します。
チャドクガ蛾。幼虫が葉を食害します。幼虫の毛には毒があるので、素手で触らないように注意します。
マイマイガ蛾。見た目は派手ですが、毒はありません。幼虫が葉を食害します。
ミノムシ

ミノムシは蛾の幼虫の状態。蓑(みの)のなかで卵から孵化すると、蓑の下の穴から外に出て、風にのって薔薇の葉に到達し、食害します。食害した葉や枝を利用して、蜘蛛の糸より強靭な糸を絡めて蓑をつくります。7回脱皮をしながら蓑も大きくします。成虫になった雄のミノムシは雌のミノムシまで飛行して交尾し、メスが自分の蓑に産卵します。

ハマキムシ蛾。幼虫が葉を巻いて巣に仕立てます。巻いた葉の中で葉を食害します。 
グンバイムシ

集団で葉の裏について細長い口先を葉の細胞にさして葉の液体を吸います。葉の葉緑素が減るので葉の表からみると白いカスリ状の斑点ができたようにみえます。グンバイムシがさらに増えると葉全体が白くなります。葉を裏返すと糞や成虫や幼虫がびっしりついています。

葉緑素が減るので、薔薇の生育が不良になります。グンバイムシ対策に市販の農薬では「オルトラン」が使われます。オルトランの有効成分「アセフェート」はうぐいす・つぐみ・ひばりなどの方向感覚を狂わせたり、海に流れ込むと海洋汚染の原因になるといわれています。(ウィキペディアより)ナカイローズファームでは植物由来成分100%のマグミールを使用して防除しています。

ホソオビアシブトクチバ 蛾。幼虫が薔薇のつぼみを食害します。
テッポウムシゴマダラカミキリの幼虫のこと。薔薇の幹の中にもぐりこみ、幹の内側を食害するため、発見が遅れると薔薇は枯れてしまいます。
ゴマダラカミキリゴマダラカミキリは幹の表面に卵を産み、孵化すると幹の中にもぐります。成長しながら越冬し、春にさなぎになり、成虫になると飛来します。

 

薔薇の害虫にとっての敵(害虫の天敵)

カマキリ貪欲な食欲で、虫を食べてくれる。食物連鎖の上位にたつ。鳥まで食べるというから驚きです。
テントウムシアブラムシやカイガラムシなど薔薇の害虫や、うどん粉などの菌類を食べてくれます。ただし、毛が生えているテントウムシは、薔薇を食べるので害虫になります。
ヒラタアブアブラムシが大好きな虫。カイガラムシも食べます。幼虫はうじ虫に似ています。成虫は、蜂に似ていますが、人間を刺すことはなく、花の蜜を食べます。

 

 

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