食用バラのそだてかたには、大きく分けて３種類あることをご存知でしょうか？
野菜やお米が、そだてかたや肥料によって風味や栄養価が変わるように、食用バラもそだてかたや肥料によって、風味や栄養価が変わります。
食用バラのそだてかた：
１ ハウス×土耕栽培
２ ハウス×水耕栽培
３ 露地栽培
順に特徴を解説しましょう。
１ ハウス×土耕栽培（どこうさいばい）
薔薇は、ハウスに囲まれた土で育ちます。
この方法は、バラが雨にぬれず、ハウスを閉めていれば外気や風にあたることがありません。
よって、雨による黒点病や、風による葉の傷みがありません。
また、ハウスの開閉を最小限にすることで、飛来する虫の数も減らすことができるメリットがあります。
デメリットとしては、うどん粉病にかかりやすいこと、真夏に地温があがりすぎて、成長が阻害する可能性があることなどがあげられます。
２ ハウス×水耕栽培（すいこうさいばい）
薔薇は、ハウスに囲まれたロックウールで育ちます。
土を使わず、液肥をロックウールから吸わせます。ハウス内に二酸化炭素発生装置や照度をあげる装置を設置し、生育を人間が完全にコントロールすることもできます。
上記同様、雨による黒点病や風による葉の傷みがないこと、飛来害虫の数を抑制しやすいことがメリットです。
デメリットとしては、バラの香りが弱くなりがちなことと、耐病性が弱くなりがちなこと、液肥や環境バランスが崩れると一気に咲かなくなることが挙げられます。
薔薇の水耕栽培のハウス内の様子
土ではなくロックウールで育ちます
ロックウール
液肥等を染み込ませて薔薇の生育を管理します
３ 露地栽培（ろじさいばい）
薔薇は、屋外で太陽光と雨風をあびながら育ちます。庭に植える場合と鉢植えでそだてる場合があります。
害虫によるアタックを受けるため、バラが自分を守ろうとする力が高いメリットがあります。また、香りや花びらの発色が強いこともメリットといえるでしょう。
デメリットは、雨にあたるため黒点病にかかりやすいこと、バラが体調をくずしているとすぐに病害虫が発生することがあげられます。
せっかく咲かせた食用バラ。無農薬だからこそ、薔薇本来の香りや色が楽しみたいものですよね。
殿堂入りレシピをご紹介します！
殿堂入り食用バラのレシピ「薔薇ジャム」
プロの脳裏には、様々な食材の「色」「香り」噛み応え」「味わい」など多くのデータが蓄積されていて、バラ単体でレシピをつくるより、多種多様な素材とマリアージュされることで、新たな価値を創造されることが多いようです。
プロのレシピ
桃とのマリアージュ
どちらも甘い香りで相性よし。
ライチとのマリアージュ
薔薇の香りとライチの香りは、甘味も酸味もあり、よく似ています。
色彩に言い換えると同系色のグラデーションといえるでしょう。
マンゴーとのマリアージュ
甘い香り同志の組み合わせ。マンゴー＋チーズ＋薔薇もおすすめ。
以上、プロのレシピ、いかがでしたでしょうか？
ソースやジュース、サラダにしてみると、おうちでレストランさながらのお料理ができそうですよね。
ぜひお試しください！
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解説：中井 友實榮 ナカイローズファーム 株式会社バラの学校 代表取締役
農林水産省 農業女子プロジェクトメンバー
2011年東日本大震災をきっかけに食用バラの露地栽培をスタート。
食用バラの普及を通じて心と体を健康にし、社会貢献をめざしています。
ナカイローズファーム
